生姜は、熱帯アジアが原産です。
日本に生姜が入ってきたのは3世紀頃。
中国を経由して伝わったとされていますが、栽培されるようになったのは平安時代になってからです。
平安貴族が生姜の薬効を知り、重宝していたとされています。
紀元前500年ごろにはすでに薬用にされていたようです。
思想家で有名なあの孔子も、食習慣として必ず生姜を一緒に食べることにしていたそうです。
紀元前2世紀には、生姜はインドからヨーロッパに伝えられました。
哲学者・数学者のピタゴラスは、生姜を消化剤やお腹のガスをとる駆風剤として使っていたそうです。
14世紀にロンドンでペストが大流行したときには、市民の約3分の1が命を落としたと言われています。
しかし何と、生姜をたくさん食べていた人は生き残っていた、なんて記録があるんです。
このことを知った16世紀のイギリス国王ヘンリー8世は、ロンドン市長に命じて、
ペスト対策として生姜を食べることを奨励しました。
そのときに作られたのが、人形のかたちをした
ジンジャー・ブレッドだと言われています。
生姜は昔から風味付けとして様々な料理に用いられています。
辛味成分であるジンゲロール、ショウガオールは魚や肉の臭いを消し
特にジンゲロールには強い殺菌力があるとされています。
また、生姜には発汗作用や胃液の分泌をよくして消化吸収を促す働きがあるとも言われております。
夏には食欲増進、冬には体を温めてくれる生姜は一年中料理の素材として活躍しています。
大生姜(オオショウガ)は生鮮野菜売り場で一番見かける生姜です。
根茎がとても大きく育つ生姜で、新生姜の時期は生食・天ぷらに
根生姜の時期は薬味や料理の味付けに使われています。
主な産地は高知県です。
中太生姜 (チュウブトショウガ)は大生姜に比べると
根茎が小さく、辛味・風味が強い生姜です。
新生姜をお漬物の原料として使います。
主な産地は千葉県です。
小生姜(コショウガ)は葉生姜とも呼ばれています。
とても小さい生姜で辛味も強いので初夏に収穫し
葉が着いたまま出荷され、生食するのが一般的です。
主な産地は千葉県です。
一般的に生姜は4月に種生姜を植え、9月から11月の間に収穫をします。
収穫された生姜は種生姜の6倍〜8倍位の大きさになります。
生姜は大きくなると繊維が増え辛味も増していきます。
早くに収穫してすぐに出荷される生姜の名前は新生姜です。
繊維が少なく辛味が少ないので生食や甘酢生姜に最適です。
収穫後に茎を取り除き13℃〜14℃の温度で貯蔵し
2ヶ月ほどして出荷される生姜の名前は、根生姜です。
生鮮野菜売り場で通年売っている生姜です。
繊維が増え辛味が強いので、魚や肉の臭い消しや薬味に最適です。
生姜を食べると体の芯からホカホカしてきます。これは生姜の幸味成分でもあるショウガオールとジンゲロールのおかげだと言われています。 胃腸や体の末端部分の血行をよくしてくれるそうです。血行が良くなると体温が上がり自然と免疫力も高まり、風邪を予防する事が期待できます。
生姜はアドレナリンの分泌を高め、体脂肪の分解を促進します。
生姜を食べて有酸素運動をすると効率よく脂肪を燃やす事が期待できます。